「色の秘密」最新色彩学入門より。その弐。

こんにちわ、まさやんです。

色には結構様々な秘密が
ありそうですね。

たかが色ですが、

無意識に
そして自動的に
人を反応させてしまう
ところがすごい。

 

ということで今日も色について
学びましょう!

それではどうぞ。

 


味は視覚で決まる

 

そこで色の問題。

楽しい実験を紹介する。

目隠しして、鼻を固くつまんで、
リンゴの銘柄を当ててもらう味覚テスト。

これを”いかさまテスト”という。

リンゴの銘柄は何でもいいので、
たとえ当たっても偶然。

このテストの目的は、
生のジャガイモを食べさせることにあった・・・。

 

ひどいことではあるが、
何も知らない被験者は、

生のジャガイモをおいしくバリバリ食べてしまい、
「×××リンゴかな?」と答えてくれる。

この場合、生のリンゴと生のジャガイモの味覚は
区別することが不可能なのである。

 

なぜだろう?

 

私たちの味の感覚受容器のなかで、
視覚、臭覚、それに味覚の三つは
科学的感覚である。

これらの受容器は
もっぱら化学物質によって
刺激される。

目隠しして、タバコ吸ったら
銘柄を当てることは出来ない。

暗闇で煙草を吸っても、
うまくない。

結局、タバコの紫煙を目で確かめて初めて、
タバコがうまく感じられる。

タバコの煙は小さい炭素の粒子が
集まったものである。

 

そのうちの大きい粒子にしても
直径数ミクロンで、

粒子が小さければ小さいほど、
短い波長の光(青や紫)が散乱して
タバコの煙が紫に見える。

 

”いかさまテスト”で赤ワインを味わってもらうと
食酢と思ってしまい、

牛肉スープは塩を入れたぬるま湯に
似てしまう。

ただ、脂ぎった成分が強いスープなら、
触覚で区別することが出来る。

 

このように、味受容器は私たちが食べた
食物中の化学物質で刺激され、
臭受容器は空気中の化学物質で刺激される。

たしかに、味覚は前述のとおり知覚されるが、
視覚や臭覚に比べると、はるかに”鈍感”なのである。

 

食べ物が多彩になれば、
それだけ味覚の働きだけでなく、

触覚、聴覚、視覚、冷覚、温覚、
臭覚、痛覚、などの他の感覚と
融合して働く。

 

そして、最も重要な感覚は
視覚なのである。

そうならば、私たちの”五感”は
どれくらいの割合で活躍しているのだろう。

 

視覚はなんと87パーセント働いているのに、
味覚はわずかに1パーセントにすぎない。

私たちの食事では、
驚くばかりに視覚が優位を占めている。

それだけに食器の色で
食欲は大きく変化する。

 


 

以上です。

 

五感の中で視覚が占める割合は、
かなり大きいようですね。

聞いた話では、臭いもかなり
効き目があるようです。

 

”脳には本能や情動を担当する「大脳辺縁系」と思考を担当する理性的な
「大脳新皮質」という部分があります。

前者の大脳辺縁系に海馬と呼ばれる記憶をつかさどる器官があって、
あらゆる情報はいったん短期記憶として海馬に保管されます。

そして何度も思い出すような情報は海馬で長期記憶に変換されるのです。

実は五感の中で嗅覚だけが、この海馬に直接情報を送ることができます。
嗅覚以外の五感による情報はいったん大脳新皮質を通って
海馬に運ばれますが、嗅覚の情報は大脳新皮質を介しません。”

参考サイト:http://studyhacker.net/columns/aroma-brain

 

それでは、また次回。

 

著書名:色の秘密 最新色学入門
著者名:野村 順一
出版元:文春文庫PLUS

より一部抜粋しました。