失われた「売り上げ」を探せ!商売繁盛の大冒険。其の三。

こんにちわ、まさやんです。

前回の続きですが、

「商品を買いたい人」はこの世にいないって
どういうことなんでしょうかねえ。

 

それでは続きをどうぞ。

 


売り込みはこういうワケで嫌われる

 

「商品を買いたい人」は世の中にいない、
だから売り込みが嫌われるわけです。

みなさんもご記憶ないですか?

売り込まれると怖いでしょ?不快でしょ?
売込みほど不快なものはないですよね。

 

ここで言う「売り込み」とは
どういうことかがピンと来ない方は、

ぜひお近くの百貨店に行っていただいて、
例えばスーツ売り場に行くと、

「売り込み」に遭います!

スーツ売り場に行くと、
「このスーツいかがですか?」
って店員さんが来るわけです。

一生懸命やっている店員さんには
申し訳ないですが、正直怖いです。

 

ところが「この商品を売らなきゃ」と、
それしか考えていない人は、
必死になってきますよね。

「見込み客かもしれない」と。

そして言うのです、
「このスーツいかがですか?
よかったら、はおってみてください」

 

たしかにそのお客は
見込み客かもしれないですよ。

でも、その商品を売り込む前に
その商品についてお客が感心を持たない限り

「欲しい」という感情が少しでも湧かない限り
売り込みになっちゃうわけです。

 

で、関心を持ったら、
スーツについて聞きたいこと、
いっぱいありますよね。

「これ似合うと思う?」
「これ素材は麻なの?」
とか。

それは接客して
答えてあげなきゃいけない。

だけど、間違いがそこで
起こっているわけです。

 

私にも恐ろしい思い出があります。

 

ある差し迫った必要性があって、
ネクタイを買いに行ったんですよ。

そうしたら三人の店員さんが
こっちを見ている。

じーっと。

気が付くと広いフロアに
私しか客がいない。

で、一歩一歩近づいていったら
さらに「じーっ」・・・・。

 

カモシカが歩いていったら、
ヒョウが三頭・・・そんな感じ。

怖い・・。

でも差し迫った必要性があり、
どうしてもネクタイを買わなきゃいけないので、
近づいていくわけです。

勇気を持ってヒョウの群れの中へ。

するといきなり近づいてきて
「どのようなネクタイをお探しですか!」って。

 

ほっといてくれ!

 

聞きたいことがあったら、
こっちから聞くから。

この辺、アメリカやヨーロッパの接客は、
よく心得ているな、とすごく思う。

「ボンジュール」とか
「ハロー」とか。

「こんにちは」って感じですよね。

あとは
「何かお手伝いできることありますか?」
って。

「いや、今はいい」って言ったら
「何かあったら呼んでね」って。

何かあったら呼びますよね。
何かあるもん、欲しいものができたら。

こういうリズムってすごく
いいですよね。

ところが日本の多くの店では
いきなり売り込みに入る。

商品を売ることしか考えていないから。

これはすごい怖いですよ。
怖さA級ぐらい。

 

なぜ「売り込み」が危険か。
なぜお客に不快な思いしかさせられないか。

もちろんやっている本人たちも
十分ストレスがたまります。

 

それはお客に動機付けをしていないからですね。

もっとも重要な
動機付けのプロセスをすっ飛ばしている
からです。

動機付けされていないのに、
自分が心から「欲しいな」と思っていないのに、

いきなり商品を買うことは
あり得ない。

 

そしてそれを無理やりしてしまったら
そんな売込みでお客をワクワクさせることができるか、

あなたのお店・会社のファンが増えていくか?

 

あり得ないですね。

にもかかわらず、
多くの人たちがそういうことをやっているんですね。

 


 

以上です。

 

もしかすると、
この商品を買わせる動機付けをしてくれ、
とお客様が店員に思っているのもしれません。

ということは・・、

 

例えば、
家電量販店の売り場スタッフになったと考えると、

TV売場に人がいる

天地がひっくり返っても
「TVをお探しですか?」とは言わないようにする

「動機付けをしなきゃお客の心動かず」
を踏まえる

まず、お客様の悩み不安を聞いて
みようか・・、動機探ししなきゃね。

5分ぐらいしてそそくさとお客に近づく

「テレビを今まで使っていて
何か不安や悩みはございましたか?」
とさりげなく聞く

「実は・・・」

「解決方法がありますよ。
画素数が高い4Kテレビなどは・・・・。」

スペック説明に入り・・

「4Kテレビの中でも
この日本のメーカー製品は大変人気あります。
アフターサービスもバッチリ。
今ならセール中ですのでお買い得ですよ。」

購買する・・・かも。

 

で、いいのかなあ・・。

 

それでは、また。

 

著書名:失われた「売り上げ」を探せ!商売繁盛の大冒険
著者名:小阪 裕司
出版元:フォレスト出版

より一部抜粋しました。