前回の続きです。
今回は、
「成功は、失敗の先にある」
です。
失敗の先にある・・、
失敗しても心配なし、
想定過程の範囲内だから、
ということでしょうか。
それでは、どうぞ!
成功は、失敗の先にある
■行動し続けることで進化する
加速度的な変化の時代、
何も挑戦せず、
何も動かすことなく、
対応することはできません。
前例がないとやらない、
という人もいますが、
何もせずに変化に対応できた
という前例はありません。
新たな挑戦をするには、
必ずデメリットが伴います。
しかし、そのデメリットばかりに
固執していたら何もできないのも
事実です。
未来に向かって成長するには、
デメリットよりもメリットの方が
大きければ
挑戦すべきです。
ただし、挑戦することが
目的であってはいけません。
その挑戦が正しいかどうかは
しっかりと振り返ってください。
良い方向に進んでいるのであれば
そのまま続ければ良いですし、
うまくいかなかったのであれば
やめて他のことをすべきです。
■「失敗の先に成功がある」
ということの意味
「成功」と「失敗」の二筋の道が
最初から分かれば苦労しませんが、
それは結果として
後になってわかるため、
どう進むべきかを
悩んでしまうものです。
それに、そもそも
「成功」か「失敗」かの分かれ道があって、
正しい方を選択すると
「成功」にたどり着くのではありません。
さらに言えば、現実の世界では、
単に「成功」か「失敗」かではなく、
失敗の積み重ねの先に
成功があるのです。
「成功」に向かう1本の道は、
失敗を積み重ねて、
そこで得た学びを
次の行動に活かしていくことで、
おのずと拓けていくのです。
失敗の積み重ねによって、
その先に成功があるということです。
成功を勝ち取るためには、
失敗を「糧」とするのです。
うまくいかなかったときに、
自ら反省して振り返るのです。
二度と同じ失敗をしないための
方策を考えて実行することで、
成功に近づいていきます。
ですから、行動量を増やして
失敗を積み重ねることによって
成功に近づいていくという
戦略が求められます。
トライ&エラーをより多く
積み重ねることが、
自分の価値を
向上させることにつながります。
■誰も失敗しようと思って
失敗するのではない
良かれと思ってやったことでも、
失敗してしまうこともあります。
もちろん、誰しも失敗したいと思って
するわけではありません。
失敗はそれ自体の良し悪しよりも、
その次にとる行動が大切です。
その失敗を「運が悪かっただけ」で
片付けてしまったら、
次の行動に活かすことができません。
「価値に不思議の勝ちあり。
負けに不思議の負けなし。」
という言葉があります。
これは江戸時代に松浦静山が記した
剣術書「剣談」の中にある言葉です。
「負けには必ず負ける理由がある。
一方、勝つときは偶然という
可能性があるため、おごってはいけない」
ということを伝えています。
おごりや慢心は、
一時的に感情を高めてはくれますが、
本質ではありません。
自分の実力不足を認識しないと、
改善しようという気にはならないのです。
運を実力と勘違いすると、
成長できません。
自信過剰になってしまうと、
深く考えなくなりますし、
学んで次の行動に活かそうという
意識が薄らいでしまい、
結果、成功の再現性が
低くなることもその理由です。
失敗を内省し、
改善点を見つけて、
次の行動に活かすことで
成功に近づいていくのです。
大切なことは、
失敗したらその意味を考え、
成功しても慢心しないことです。
私自身、多くの成功が運によって
もたらされていると感じています。
優秀なメンバーとの出会いや、
自著が多くの方に
読んでいただけることなど、
時流や人とのつながりによって、
望ましい結果がもたらされることが
あります。
しかし、それに慢心せず、
改善点を探すことも怠りません。
たとえば、イベントで大勢の方が
参加してくださっても、
次回さらに多くの方に
来ていただけるにはどうしたらよいかを
考えるようにします。
つまり、初期行動で何を学び、
どのように次に生かすかが
重要なのです。
この学びのプロセスを習慣化することで
成功に近づいていきます。
これまでは「PDCA」サイクルが
浸透していましたが、
とりわけいま求められているのは、
「DCA」で「Do」「Check」「Action」です。
机上の空論に時間を割くこともなく、
まずやってみて、
内省にってよって得た学び自体を
目的にすれば、
多くのプロジェクトが
うまく回ります。
■成功に向かって「進む」
「振り返る」「進む」を繰り返す
「振り返り」をすることでリスクを減らし、
成功に近づくことが出来ます。
成功することを目的にすると、
なかなか行動を起こしにくいものですが、
「振り返り」を活かして
小さな行動実験をする、
と割り切って考えれば
行動に移しやすくなります。
「振り返り」を続けると、
必ず何らかの発見があります。
その学びを次の行動に活かしていけば、
目標を達成しやすくなります。
たとえ小さな前進でも、
それが積み重なることで、
やがて大きな進歩になるのです。
「振り返り」によって、
もし間違った行動をしていると気づけば、
早めに修正することで
リスクを最小限に抑えることが出来ます。
この考えは「リーンスタートアップ」
という起業したときのリスクを最小化
する方法でもあります。
この「リーンスタートアップ」を
個人の働き方に適応してみるのです。
小さく、そして早く始めて、振り返る。
これがリスクを最小化しながら
新たな挑戦をするために
行動していく心構えとなります。
なぜ、この「振り返り」の時間を確保
することにこだわるかというと、
成功するためには
小さい失敗を経るものだからです。
しかも、失敗はリスクが少ないうちに
早めにすれば(=小さな失敗)、
大きな失敗の確立が下がるからです。
そして、成功する確率を
高めようとするより、
小さな失敗をする習慣を
身に着けた方が
結果として
成功しやすくなります。
トライアンドエラーで
早めに行動に移して、
成功に近づいていく
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以上です。
小さい失敗をたくさんすれば
成功に近づくなんて、
びっくりですね・・。
それでは今回は終了となります。
著書名:「More with Less
働く時間は短くして、最高の成果を出し続ける方法」
著者名:越川 慎司
(クロスリバー代表取締役)
出版先:日本実業出版社