こんにちわ
それでは前回の続きです。
それではどうぞ!
アート思考の本質
~一部省略~
アーティストは経済的に
成功したからと言って、
アートは成功したとは、
考えません。
ビジネスであれば、
売上金額や利益、時価総額などの
指標を目安にしなければ、
会社経営はできないでしょう。
つまりビジネスにおいては、
「儲かることが成功である」
という基準が成り立ちます。
しかし、アートに求められるのは、
経済的・社会的成功ではなく、
やむことなき自己探求を
し続けることです。
社会に対する問題提起、
つまり新たな価値を提案し、
歴史に残るような価値を
残していけるかどうかという姿勢を
極限まで追求することが、
アーティストの願望なのです。
このように、到達地点が異なる
ビジネスとアートは一見、
全く異なる世界ですが、
ビジネスに関わる人にとって、
なぜアートを学ぶべき価値があると
言えるのでしょうか。
それは人間社会の課題が広く、
深くなっていく時代において、
ビジネスの課題の立て方
(ビジネスモデル)も広く、
深いものでなければ、
息の長いビジネスとして
存続できないのではないかと、
私は考えるからです。
イノベーティブな発想とアート
ビジネスパーソンが、
アーティストの創造性や
ものの見方を学んだからと言って、
すぐに彼らのような感性や思考法が
身につくわけではありませんが、
人生のどこかで生き詰まったとき、
常識的ではない別の観点・視点で
考えたいときに、アートはきっと
役立ちます。
なぜなら絵を描くことや
見ることといった芸術体験は、
一種の「常識からの逸脱行為」
だからです。
アートはどこか常識を
破ったところにあるものであり、
その時代の合理性や論理だけでは
測ることができないものです。
我々は知らず知らずのうちに、
常識にとらわれていますが、
アーティストはそれらを軽々と
乗り越えていきます。
ビジネスにおけるイノベーションもまた、
そのような「常識からの逸脱行為」によって、
生まれてくるものではないでしょうか。
そもそも「アートはビジネスにとって有用なのか?」
といった問いが投げかけられる時点で、
日本におけるアートの位置づけが、
いかに特殊なものかがわかります。
対照的に欧米では、
ビジネスエリートたちによって、
アートは極めて身近にある存在です。
単に文化的な教養としての
アートというだけの領域にとどまりません。
ある経営者にとっては、
経営哲学を学ぶ場所であったり、
自らの創造性を飛翔させ、
さらに磨きをかけるための
対象であったりするのです。
イノベーティブ(革新的)な発想をする
ビジネスパーソンであれば、
アートとの相性はいいはずです。
ビジネパーソンもアーティストと
同様にクリエイティブな発想で
仕事をすることが、
仕事における新たな領域を切り開いて
いく上では必要だからです。
以上となります。
参考になりましたでしょうか。
次回は「デザイン思考とアート思考」他、
となります。
お楽しみに!
著者名「アート思考
ビジネスと芸術で人々の幸福を高める方法」
著者名「秋元 雄史」
出版社「プレジデント社」