以前勤めていた職場ですが
頻繁に人が入れ替わっていました。
私的には、特にこれといった不満を
感じてはいませんでした。
(結局私も退職しましたが)
本当にそこは1年ほど経つと
人が5,6人の割合で変わります。
これって異常な状態だよなあ
と思っていたのは事実ですが、
上司のマネジメントがおそまつなのか、
優秀な社員が居づらい空気なのか、
人間関係なのか、
はっきりとした原因は
分からずじまいでした。
最近出会ったこの著書に何かヒントが
あるのかもしれません。
売り場の書棚に手が伸びたのも
それを知りたかったのかなあ・・。
著者の紹介します。
「見波 利幸 (みなみ としゆき)
1961年生まれ
大学卒業後、外資系コンピュータメーカー
などを経て98年野村総合研究所に入社。
メンタルヘルスの黎明期より
管理職向け1日研修を提唱するなど、
日本のメンタルへルスの草分け。
現在はエディフィストラーニング
(キャノングループ)の主席研究員として
研修や講演の傍ら、カウンセリングや職場復帰支援などを行う。
2015年より、日本メンタルヘルス講師認定協会
の代表理事に就任しメンタルヘルス講師の
育成を行っている。」
著書より抜粋しました。
それではどうぞ。
第1章 飲み会が少ない職場は危ない
「自発的な飲み会」のない職場で、
メンタル不調が多発するわけ
私は、職場柄、
研修やカウンセリングなどを通じて
多くの方と接する機会があります。
そして、ある頃から
メンタル不調になってしまう方が多く
発生する会社や職場には
業種や職種、規模などを超えて
様々な共通点があることに
気が付くようになりました。
この共通点には、
いくつかのポイントがあるのですが
たとえば研修などで初めて出向いた会社では、
気になる点について、
まず参加者の皆さんに
質問をしてみることがあります。
たとえば、こんな感じです。
「皆さんの職場では、
自然発生的な飲み会がよく開かれますか?」
この質問に対して、多くの手が上がる組織では
メンタル不調になる人が比較的少なく
ほとんど挙がらない場合は、
メンタル不調が多発する傾向があるのです。
この話をすれば
~一部省略~
「そうか、ではうちでも飲み会開いて
メンバーの交流促進を図ろう」
と考えるのはあまりに短絡的です。
ことはそれほど単純ではありません。
どういうことでしょうか。
~一部省略~
では、飲み会がしばしば開かれる職場と
同僚同志で業務時間外の交流が
ほとんどない職場とでは、何が違うのでしょうか。
それは職場の雰囲気、
空気ともいえるものです。
飲み会が開かれないから、
メンバーの心が折れたり、
メンタルに不調をきたしてしまう人が
発生したりするのではなく
皆の心が折れやすいような職場だから、
自発的な飲み会が開かれないのです。
仕事が先、プライベートは後
ここで気を付けなければならないのは
職場でのコミュニケーションは
2つの種類があるということです。
1つが「業務上」の、
もう一つが「業務外」のものです。
業務上のコミュニケーションが十分でなければ
業務外のものはほぼ成立しません。
このポイントを押さえずに
ただ飲み会を開いても意味がないのです。
~一部省略~
つまり業務上の
コミュニケーションにおいても、
2つの種類があることがわかります。
1つは問題解決が図れるように導く会話、
もう一つはその問題を抱えている
今の部下の気持ちを汲み取ることです。
業務上のコミュニケーションのうち、
どちらか一方でも欠ければ、
業務外のコミュニケーションには
つながっていきません。
仕事の話ができていない状況で、
プライベートについて会話をしても
当たり障りのない内容にとどまります。
あるいは部下の側に、
「あの時は助けてくれなかった」
「あの大変な状況を理解してくれなかった」
といった気持ちが棲みついているので、
そもそも仕事以外の話をする
気持ちすら持ち合わせていないでしょう。
仕事が先、
プライベートがそのあと。
この順番を逆に理解している人が
世に中には多すぎます。
だから、職場のコミュニケーションが
不足気味になってしまうのです。
—————————————————————————————」
以上です。
参考になりましたでしょうか。
参考図書
著書:「心が折れる職場」
著者:「見波 利幸」
出版元:「日経プレミアシリーズ」