こんにちわ、まさやんです。
さて、偽者から
本物へ変わるにはどうすれば
よいのか、
というか、
果たして変われるのだろうか・・。
今回は最後ですので
文章がだいぶ長めです。
それではどうぞ。
■ショック療法
プランテーション型の管理や
偽のリーダーシップから抜け出す一歩は
多くの場合、痛いところを疲れ、
悔しい負けを経験し
顔をはたかれ、出頭や召還を命じられ
ショックを受け、業績への客観的な意見や
正確な評価を出される必要がある。
そうしたものが「このままではダメだ」と呼ぶ声、
つまり「ウエイクアップコール」になる。
~途中省略~
■偽者から本物に生まれ変わる
偽者から本物に生まれ変わるには、
まずウエイクアップコールの最高の見本を
知っておく必要がある。
それはスクルージだ。
チャールズ・ディケンズの古典
「クリスマス・キャロル」の主人公であるスクルージは
クリスマスイブの夜に大変身を遂げる。
※クリスマスキャロルとはどんなお話なのか?↓
ご参考までにどうぞ。
そのきっかけ、つまりウエイクアップコールは
「このまま変わらなかったら悲惨な結末が待っている」
という未来図を見せられたことだった。
運命は変わりうるもので、
この世には因果応報があり、
そして結果は時間を超越した
普遍の法則や原理に従えるかで決まってくると。
スクルージは結果を変えるには
自分の態度や行動を改めるしかないと
実感する。
そして心を入れ替え
生まれ変わったことを行動で証明すべく
私生活でも仕事でも
他の人との交流を持つようになる。
そしてそのなかで、他者に目を向け、
彼らの気持ちを考え、触れ合うようになっていく。
~途中省略~
最終的にスクルージを変えたのは、
クラチットの足の悪い息子の
タイニー・ティムでも、自分が何もしなければ
ティムが死んでしまうという情報でもなかった。
もちろんそれも大きかったが
本当に彼を変えたのは
人生を外と内から振り返ったことだった。
スクルージは、今の自分と未来に
自分の差にショックを受けた。
そして、自分が変われば、
自分の人生はもちろんのこと、
まわりの多くの人生も大きく変わると知った。
■人生を変える「スクルージの体験」を追体験する
※わかりやすくまとめました。
1、小さなもの、小さな人がすごく大切だと理解しよう
人生は小さいことの連続で、笑顔や親切、
小さな良心が結局は実を結び、心を守り、
平穏や喜びをもたらす。
スクルージは最後にはその教訓を学んだ。
同じ喜びを
記者のテリーアンダーソンも口にしている。
イスラム過激派に捕まった経験を持つアンダーソンは
5年に及ぶ捕虜生活から開放されたときにこう語った。
つらいという気持ちはないし
この先の新しい人生を楽しみたいと。
~途中省略~
これが、
生まれ変わった人生を送る喜びだ。
思考が変われば
すべてが新しく見える。
2、視野を広げる
自分の人生を内から変え続けるには
客観的な視点が必要だ。
なかでも真に迫った体験が出来るのは
自分の葬式を想像してみる方法だ。
~途中省略~
自分の葬式で他の人の振る舞いや
言葉を知って
スクルージは否応なしに
まわりが自分をどう思っているかを知った。
ほかにも彼は
過去の人生を左右する場面を訪れている。
これと似た体験が「体を離れた」視点を
もたらしてくれるだろう。
で、なければ人生の本当の喜びも
心の平穏も手に入らない。
3、実際に国境を越え、古い境界を飛び越える
新しい仕事を始め
新しい組織に入ると
たいていは別の文化に出くわして
落ち着かない気分を味わう。
一本の線を越え
別の言語や習慣を持った新天地に
入ったことを感じる。
そして、国境線のような人工的な壁が
大きな違いを生み出していることに驚きを感じる。
新しい会社に入るというのは
新しい社会に加わるということでもある。
最初は、その文化で
偽者とみなされているものに
気づかないかもしれない。
わかろうとしないからでもあるし
少し目が曇っているからでもある。
新しい文化をありのままに
見られるようになるには
多少の時間がかかる。
最初に見えるのは
たいてい目立つものだ。
人の身体は違いを敏感に感じ取り
痛いほどの反応を見せる。
だが落ち着いてくると
見るよりも感じるようになっていく。
気にならなくなっていくものもあれば
逆に気になるようになっていくもある。
そしてやがて、部外者ではなく
当事者の視点が手に入り
そこの流儀を理解し始める。
それから溶け込むか
反発するか決める。
4、客観的な評価や意見を求める
意見をもらうときは
様々な相手から客観的な意見を集めよう。
保身で頭がいっぱいの人間や
上司の望むことしか言わないイエスマンの部下
といったフィルターを取り除くことが大切だ。
でないと、人はすぐに自分を甘やかす。
自分は本物で質の高い製品を作れているし
最先端の技術を生んでいる・・。
そうやって少しでも目が曇ると
人は自分が一番だと思い込むようになる。
本当はランキング圏外なのに。
企業文化に潜む
偽者をあぶりだすには
会社の原点や創業者
商品を見つめなくてはならない。
世界に通用する
最高ランクの基準に照らして
評価しなくてはならない。
~途中省略~
そうやって厳しい目で見ていくと
スクルージのように
事業の進め方の抜本的な変革や
見直しが必要だとわかるだろう。
製品の欠陥や人間の短所には
顔をはたく(ショックを与える)効果がある。
~途中省略~
情報が溢れる現代でも
企業幹部が求める大切な情報は足りていない。
彼らは情報の海で干上がりかかっている。
一面が水でも
飲むのにちょうどいい量でなければ
口にすることは出来ない。
そんな状態では
何が本物で何が偽者かなどわかるわけがない。
5、偽者とであってしまったらそのショックを教訓にしよう
偽者の被害に遭い、
騙されるのはつらいが、
貴重な教訓にもなる。
~途中省略~
ここでは私がカリフォルニアで
出会った偽者グループをいくつか紹介しよう。
妻と三人の子供と一緒に
南カリフォルニア旅行にいったときの話だ。
最初の晩、
ニューポートビーチのレストランへ入って
禁煙席に着くと
近くに「エンカウンターグループ」が
座っていた。
※「エンカウンター」とは出会いの意であり、
エンカウンターグループは、
メンバーがそれぞれ本音を言い合うことにより、
互いの理解を深め、また、自分自身の受容と成長、
対人関係の改善などを目指すも。
引例先:心理学用語サイコタムより
漏れ聞こえてくる話を聞く限り
不倫や結婚、三角関係、
それにともなう心の傷について話している。
昼ドラの台本そのものの会話だった。
司会役(本人の話ではグループOB)は
恐れしらずの大胆な人物で
こう言って話を盛り上げようとした。
「みなさん、まだ遠慮がありますね。
もっと心を開きましょう。
私たちはお互いを必要としています」と。
(残念ながら私たちは遠慮願いたかったので
席を替えてもらった)
~途中省略~
金や銀をはじめとする貴金属を
取引する会社も知った。
取締役はさりげなく
「我々は数百万ドルを稼ぎ出しています。」と言ったが
会社は紙をやり取りしているだけだった。
彼は大きな誇りを胸に入社したが1年もすると
其の気持ちはすっかる失われ
自分が偽者になり
心がすさんでいくのを感じていた。
業界では、硬貨や金の延べ棒、
金塊の変わりに紙切れが飛び交っている。
実際の金や銀は
ずっと同じ場所にしまわれたままで
ただ紙(あるいは電子ファイル)だけがある
オーナーから別のオーナーへ渡されるのだ。
さらに彼が言うには銀の変わりに鉛を使って
市場を「リード」する詐欺師もいて
そうした偽の銀はたいてい2流の市場に
行き着くらしい。(最高級品を扱う市場は
検査が非常に厳しい。
~途中省略~
まずは、
自分の心や文化にある
偽者を見つけ出そう。
冷たい水を浴び
鏡を使って客観的に見つめ
身体のどこかにガンの兆候が
現れてないかを確かめよう。
偽者という病気を治したいなら
自分が何者で、本来の正しい姿はどうで
そしてどんな自分になりたいのかを
見つめなくてはならない。
そのとき自分の目はあまり役に立たない。
自分の目はあまりにも
自分に近すぎて、視野が確保できない。
だから長所も短所も見逃してしまう。
そんな時はスクルージのような
体験をして
客観的に見つめられれば
相対的な価値を上手く評価できるようになる。
そのあとは自分を大事にし
庭を造り、生き物を育て
窃盗や不法侵入から
足を洗えばいい。
自分の知識や性格
才能に満足することを覚えるのだ。
ショッキングな体験は
きっと心の中に
一からやり直し
新しい自由と
新しい自分を
探したいという
気持ちを呼び覚ます。
以上です。
長い文章を読んでいただき
ありがとうございます。
それでは、また。
著者名:社長力を鍛えるリーダーシップの極意
著者名:ケン・シェルトン
翻訳者:高崎 拓哉
出版元:ダイレクト出版
より一部引用しました。